タグ

未解釈の書式タグ

ソースセグメントに3つの基本タイプ(太字、斜体、下線)以外の書式が含まれている場合には、ソーステキスト内でその書式は表示されません。代わりに、元の文書で同じ書式が設定されている箇所を特定し、その書式が変わるごとに、テキスト内にプレースホルダとしてのタグを置きます。しかし、フォーマットの変更時にだけ現れるわけではありません。memoQでは、インラインイメージや特定のタイプの空白 (特に改行やタブ) を表示するためにも表示されます。

「未解釈の書式タグ」は、memoQに文書がインポートされると、タグの実際の意味はその文書がエクスポートされるまで無視されるという意味です。翻訳グリッドに、{1}{2}{3}などのタグが表示されている場合、書式の変更が適切だと思われる翻訳テキストに対して、同じタグを挿入する必要があります。

ターゲットセル内の適切な位置にカーソルを置き、F8を押すとタグを挿入できます。翻訳の入力中に、F8を押すこともできます。タグの順序は変更できません。F8を押すと、常に次のタグを挿入します。挿入位置を既存のタグより前に設定してF8を押すと、memoQはターゲットセルのタグの番号を付け直します。タグが示す実際の意味は、文書のエクスポート時にのみ取得されます。

文書をエクスポートする前に、ターゲット文書にソース文書のすべてのタグが挿入されていることを確認します。このタスクを確認できるように、書式タグを含むセグメントには、白い「?」マークを施した赤丸のマークが付きます。この通知は、すべての書式タグがターゲットセルに挿入されるまで消えません。

書式が変わっている場所のすべてで翻訳タグが表示されるわけではありません。セグメントに同一の書式が設定されていて、前後のセグメントとは異なる書式の場合には、そのセグメントの境界自体が不可視のタグとして働きます。書式の異なる2つのセグメントを結合する場合、タグが表示され、見えなかったタグが見えるようになります。

インラインタグ

XML文書は、タグを使用することで内容が構造化されているため、特殊であると言えます。XMLをインポートするために、memoQは構造化タグとインラインタグという2種類のタグを識別します。構造タグは、XMLドキュメントのどのセクションに翻訳対象コンテンツが含まれているかを決定し、一方、インラインタグは、セグメント内に表示可能な追加マークアップを表します。

memoQは、XML、HTML、INX、MIF、XLIFFおよびTTX文書のインポートや表示をする際、XMLスタイルのインラインタグを使用します。

表示

memoQは、解釈されていない書式のタグとは区別して、インタインタグ(開始タグ:inline_opening_tag、終了タグ:inline_closing_tag、空のタグ:inline_empty_tag)を表示します。その種類、名前および属性を参照できます。また、それを自由に変更、追加、除外することができます。これらに含まれる情報は、編集リボンのコマンドを使用して指定できます。

XML文書では、インラインタグは翻訳対象外としてマークされます。つまり、インラインタグ内のテキストを翻訳してはいけないということです。memoQはこれらのインラインタグとその内容を1つのインラインタグと置換し、翻訳者がこれらのインラインタグをショートカットキーですぐに挿入(インラインタグをターゲットセルにコピー)できるようにします。

文書内のインラインタグは、文書をインポートするのに使用されるXML形式に対して検証されます。つまり、その形式でリストされているタグと属性のみを指定できます。特定の形式(INXやMIFなど)に対して、memoQでは既定義のXML形式設定が使用されます。それらを操作するためのメニューコマンドやショートカットが用意されています。また、memoQは特殊文字列を自動的にタグに変換し、自由に入力することができます。

XMLの品質評価

インラインタグは自由に操作できるため、翻訳者が無効な文書を誤って作成してしまう場合があります。memoQはさまざまなチェックを行って、出力文書が無効になるような場合に警告を表示します。詳細については、XMLの警告に記載されています。チェックによって見つかった警告には、翻訳文書内で記号(icon_warning)のマークが付きます。すべての警告とエラーの収集されたリストを表示し、それぞれの警告とエラーを解決するにはエラーと警告の解決タブをクリックします。

関連項目:

ヘルプセンターの記事:

特殊タグ

memoQは、たとえば文字に対してmq:chを使用するなど、「特殊な」インラインタグを使います。これらのタグの背景色は濃い赤色で、オプション表示で変更できます。デフォルトでは、特殊なタグの色はグレーです。

以下の特殊タグは、ドキュメントのインポート時にさまざまなフィルタによって作成されます。

特殊タグのリスト:

  • tw:it:TTXとTradosバイリンガルRTFファイルのインラインタグ
  • st:it:Star Transitのインラインタグ (マークアップをXMLとして処理(X)オプションが無効な場合) (無効でない場合、タグは「そのまま」です)
  • mq:nt:RTF/DOCXファイルのインラインの翻訳対象外テキスト用のプレースホルダ
  • mq:it:入力が意味をなさない場合は、memoQ表形式RTFファイルからのタグ、JavaプロパティフィルタからのHTMLタグ
  • mq:ch:特殊文字用の一般的なプレースホルダタグ。たとえば、タブを表すためにDOCXなどで使用されたり、入力するSymbolsフォントまたはWingDingsフォントの文字を表すのにも使用されます。
  • mq:gap:一部のドキュメントインポートで重ねがけフィルタでのインポート時に使用されていましたが、現在このタグは使用されていません。
  • mq:rxt-req:正規表現タグ化ツールで作成した必須タグ
  • mq:rxt:正規表現タグ化ツールが作成する通常の(必須ではない)タグ
  • mq:txml-ut:Wordfastファイルをインポートする際のTXMLタグ
  • mq:pi:情報を処理するためのHTMLおよびXMLタグ

    XLIFFフィルタの一般タブでbpt、ept、phまたはインラインタグでマスク(I)オプションが選択されている場合に、一般的なXLIFFフィルターで生成されたタグ:

  • bpt (タグに「val」属性がある場合のみ)
  • ept (タグに「val」属性がある場合のみ)
  • ph (タグに「val」属性がある場合のみ)
  • it (タグに「val」属性がある場合のみ)

    注意:タグをフィルタできます。例えば、正規表現タグ化ツールのタグを編集したり、テキストをタグに変えたりした場合には、「mq:rxt」タグでフィルタリングすると、タグ付けされたテキストを見つけることができます。