リソースコンソール
リソースコンソールは、翻訳メモリ、用語ベース、自動翻訳ルール、ドキュメントフィルタ構成などのリソースを管理する中心的な場所です。リソースコンソールを使用して、リソースの作成、共有、編集、インポートおよびエクスポートを実行できます。
プロジェクト内のリソースの一部も管理できます。プロジェクトを最初に作成する必要なく、リソースコンソールはすべてのリソースを表示できます。
memoQは20種類のリソースを使用しています。翻訳メモリ、用語ベース、ライブ文書資料、ミューズはヘビーリソースです。ヘビーリソースには、大量の言語データ (モノリンガルまたはバイリンガルテキスト、セグメントのペア、用語集エントリ、または大量の統計データ) が含まれています。
残りのリソースはプロジェクトで作業している間のmemoQの行動に影響します。これらのリソースには、比較的少量のデータしか含まれていません。これらはライトリソースと呼ばれます。
操作手順
memoQウィンドウの一番上にあるクイックアクセスツールバー 内のリソースコンソール (リングバインダー) アイコンをクリックします。リソースコンソールウィンドウが開き、翻訳メモリペインになります。
または:
- リボンで、memoQタブをクリックします。
- メニューで、リソースをクリックします。リソースペインが表示されます。
- リソースで、リソースコンソールをクリックします。リソースコンソールウィンドウが開きます。
別のウィンドウでリソースコンソールが開きます:memoQでの作業を続行するには、リソースコンソールを閉じる必要はありません。memoQに戻るには、Altを押したまま、メインのmemoQウィンドウが表示されるまでタブを数回押します。または、WindowsタスクバーでmemoQアイコンをクリックし、memoQメインウィンドウをクリックします。
その他のオプション
作業に必要なリソースの種類を選択します。次に、必要なリソースの作成、クローン作成、編集、エクスポート、インポート、共有、修復を行います。
詳細については、以下のリソースタイプをクリックしてください。
翻訳メモリは、セグメントのペアを含むデータベースです。1つはソース言語であり、もう1つはターゲット言語の翻訳です。プロジェクトで翻訳メモリを使用すると、memoQは翻訳するセグメントの一致を提供します。翻訳メモリ内に、翻訳中のセグメントと同じセグメントまたは類似したセグメントがある場合、memoQは保存した翻訳を提供できます。これにより、セグメントを最初から翻訳する必要がなくなります。
用語ベースは、複数の言語の単語または語句のペア (まとめて用語) を含むデータベースです。各用語は、オブジェクトまたは概念を表します。用語は、定義、例、およびイメージ、ならびにオブジェクトおよび用語に関する他の多くの詳細を登録することができます。翻訳では、用語集のように用語ベースを使用して、翻訳作業に関連する用語を検索できます。
ライブ文書資料はドキュメントの集合です。モノリンガル文書、バイリンガル文書、および整合された文書ペアを含めることができます。memoQは翻訳メモリと同じようにライブ文書の資料からフレーズやセグメントを検索できます。
ミューズは、予測タイピングのヒントを提供するリソース (統計データベース) です。ミューズは、ソーステキストと既に入力された翻訳から計算し、次の単語や語句を推測します。
自動翻訳ルールセットは、テキストの一部をターゲット言語に変換するのに役立つアルゴリズムルールの集合です。たとえば、ソース言語の日付、通貨、またはその他の単位をターゲット言語に変換できます。単位変換も計算できます。自動翻訳ルールでは、正規表現を使用して変換する必要があるパターンを認識します。
自動修正リストは単語ペアのリストです。翻訳エディタで、ペアの第1の単語を入力するとmemoQは第2の単語に置換します。これにより、スペルミスの自動修正が可能になります。また、よく翻訳で使用する長い表現を素早く入力できるようになります。
翻訳対象外リストとは、翻訳してはならない名前、略語、単語、および語句のリストです。翻訳対象外は、翻訳にコピーされなければなりません。
無視するリストとは、スペルチェッカーが承諾しなければならない単語の集合です。これは通常、スペルチェッカーが認識しない単語です。翻訳エディタでは、スペルチェッカーを実行しながら、無視するリストに単語を追加することができます。
memoQに文書をインポートしたとき、その文書はセグメントに分割されます。通常は、大体一文ごとに1つのセグメントになります。しかし、まったく異なるセグメントを使うこともできます。セグメントルールセットは、どのように文書をセグメントに分割するかをmemoQに命令するものです。
フィルタ構成は、翻訳が必要なドキュメントをどのように読み取る、つまりインポートするかをmemoQに命令するものです。ドキュメントをインポートする際、memoQはテキストを取得し、書式設定 (および翻訳の必要がないものすべて) を安全な場所に保存します。テキストでない部分をスケルトンといいます。翻訳が完了すると、翻訳テキストが元のスケルトンに戻されます。翻訳文書はこのようにして作成されます。
エクスポートパスルールは完了した翻訳文書のエクスポート先を指定します。ルールはフォルダとドキュメント名を定義します。エクスポート (保存先パス)コマンドを使用すると、完了した翻訳がそのフォルダにその名前で保存されます。
memoQでは、翻訳の多くのことを自動的にチェックすることができます。memoQでは、この自動チェックのことを、QA (品質保証) チェックと呼びます。QA設定リソースは、何をどのようにチェックするかをmemoQに命令するものです。例えば、用語集、統一性、セグメントの長さを選択してチェックすることができます。また、インラインタグだけをチェックすることもできます。
文書から潜在的な用語を抽出するときに、一部の単語は用語から除外する必要があります。例えば、「of」で始まる用語や「the」で終わる用語は不要でしょう。潜在的な用語の中に登場してはならない単語や、用語になるべきでない単語をストップワードと呼びます。
memoQで使うショートカットキーは、カスタマイズすることができます。これを行うには、キーボードショートカットセットを作成および編集する必要があります。キーボードショートカットセットは、memoQで使うことができるキーボードコマンドの集合で、その大半は翻訳エディタのものです (または他の編集タブ)。
Web検索コマンドは、用語を探すときに役立ちます。具体的には、多くのWebサイトで同時に検索を実行します。Web検索設定でお気に入りのWebサイトを設定すれば、クリックひとつでmemoQがそのすべてのサイトを検索してくれます。
memoQには、LQA (言語的品質保証 - Linguistic Quality Assurance) の機能が備わっています。LQAとは、人手によるフィードバックを文書に盛り込む方法のことです。レビュー担当者は、フィードバックを構造化および形式化し、必要に応じて翻訳を格付けすることができます。LQAオプション - LQAモデル - を使って、これを入力し、レポートします。LQAモデルは、エラーカテゴリを定義します。これを使ってエラーをスコアリングし、翻訳を格付けすることができます。一部のモデルでは、翻訳を失格にすることができます。
フォント置換設定は、翻訳済み文書で異なるフォントを使うようmemoQに命令するものです。ソース言語がターゲット言語とは異なるスクリプトを使っている場合、これが必要になる場合があります。例えば、文書が日本語から英語に翻訳されたとき、翻訳済み文書は異なるメインフォントを使う必要がある場合があります。
プロジェクトテンプレートを使うと、一貫性のあるmemoQプロジェクトをとても早く作成することができます。プロジェクトテンプレートは、新しいプロジェクトの作成に役立つ設定、コマンド、スクリプトの集合です。文書とリソースが自動的に処理され、プロジェクト管理者にかかる労力をとても小さくすることができます。
MT設定プロファイルは、プロジェクトで使用する機械翻訳 (MT) サービスとその設定方法をmemoQに指示します。
完了したら
memoQに戻るには:memoQメインウィンドウに切り替えます。Altキーを押したままタブキーを押し、memoQメインウィンドウに移動します。または、WindowsタスクバーでmemoQアイコンをクリックし、memoQメインウィンドウをクリックします。リソースコンソールは開いたままです。
または、リソースコンソールを閉じることができます。閉じる(_C)をクリックします。
翻訳メモリ、用語ベース、またはライブ文書ドキュメントを編集用に開いた場合は、memoQのメインウィンドウに切り替えて (またはリソースコンソールを閉じて)、エディタタブに移動します。